商品の魅力を語るとき、遠回しなほうが心惹かれることがあります。
直接的な表現は、押し付けがましく感じられることもあります。
「秘すれば花なり」という言葉もあります。
例えば、好きでもない相手から「好きです」と言われると、その場で拒絶してしまうかもしれませんが、間接的で思わせぶりな態度が気になって恋心が生まれることがあるでしょう。
コピーには、商品をあるがままに語らない姿勢があります。
遠回しな表現が、コピーになるのです。
いきなりコピーを書くというのが難しい場合、まずは
商品をそのまま表現し、そこから少しずつ表現し直してみてはいかがでしょうか。
言い換えることで、商品から表現を遠ざければ、自然とありきたりな表現ではなくなるはずです。
例えば、私が乗っている車のコピーですが…
背中には、二人を酔わせるハートがある。これは、背中=座席のすぐ後ろに、ハート(心臓)=エンジンがあること、そして、二人=2シーター(2座席)であることを表現しています。
要するに、商品そのままを表現するなら、“ミッドシップ2シータースポーツ”です。
もっとダサく言うと…
2つの座席の後ろに、エンジンがある。こう書くと、上記コピーとの違いが何か、明確になりますね。
これが、コピーと普通の文章の違いです。
これを書いたコピーライターは、まず商品の特徴として次の2つを挙げたはずです。
1.ミッドシップエンジン(重量物であるエンジンを中心に配置)
2.2シーターカー
そこから、コピーとしてどのように表現しようかと考え、少しずつ
表現を商品から引き離していったのです。
方法はいくらでもあります。慣れてくれば、一気に的確なコピーを書くことも可能となるでしょう。そこに到るために、数をこなして書き慣れてくるまでは、
まずは直截な説明で商品の特徴を的確にとらえ、そこから遠回しな表現へと言い換えてみることをオススメします。
そうすれば、感性に頼るだけで、何も商品を言い得ていない出鱈目なコピーになる心配がありません。それでいて、説明くさい表現に陥ることもありません。
一つの実践作法として憶えておくと便利です。